はじめてゲームプログラミング 「ヒンジれんけつ」の基本的な使い方
『つくってわかる はじめてゲームプログラミング』の、「ヒンジれんけつ」の基本的な設定や使い方についてのメモです。
「ヒンジれんけつ」は、「モノノードン」同士を、回転可能な状態で繋ぎ合わせることができます。
慣れないうちは、X・Y・Zの回転方向が分かりにくいかもしれませんが、ゲーム内の様々なギミックに利用できる「れんけつパーツ」です。
「ヒンジれんけつ」の設定画面
「ヒンジれんけつ」の設定画面は、Xヒンジ・Yヒンジ・Zヒンジで共通です。
設定「ヒンジの回転きじゅん」
「ヒンジのいどうきじゅん」は、連結した「モノ」が回転する際に、基準となる「軸」を設定します。
「X」は横軸、「Y」は縦軸、「Z」は、奥行き方向の軸が基準になります。
設定「はんい」
「はんい」では、連結した「モノ」の、回転範囲を設定できます。
単位は「度」で、-180度から、+180度の範囲で、設定可能です。
例えば、範囲を0〜90に設定すると、連結した「モノ」は、0度〜90度の範囲内で回転します。
範囲の最小値と最大値を同じ値にした場合、連結中の「モノ」は、その角度に固定されます。
「X・Y・Z ヒンジ」の基本的な使い方
「ヒンジれんけつ」は、上と下、それぞれの連結ポートに「モノノードン」を連結して使用します。
上の連結ポートには複数の「モノ」を繋げますが、下のポートには、一つの「モノ」しか連結できません。
「れんけつ面」は、上のポートに繋いだ「モノ」の方で設定します。
通常、下のポートに連結した「モノ」の位置が、ゲーム内の初期位置として反映されます。
例として、「X ヒンジ」を用いて、「直方体」と「球」を連結してみます。
「X ヒンジ」の、上の連結ポートに「直方体」を、下のポートに「球」を繋ぎます。
「直方体」は、縦に長い柱のような形状にすると、動きがわかりやすくなります。
「直方体」は、「ふるまい・動く」がオン、連結面は「中央・中央」の設定です。
また、下のポートに繋いだ「球」は、設定で「ふるまい・動く」をオフにして、空中に固定します。
これで、「直方体」を回転させる準備が整いました。
「ヒンジれんけつ」は、数値が入力されると、範囲の制限内で、連結した「モノ」を傾けます。
例えば、「X ヒンジ」の入力に「定数:30」繋ぐと、連結中の「モノ」は、X軸を基準に「30度」の角度で固定されます。
連結した「モノ」を動かし続けるには、「カウンター」などを使用して、値を変える必要があります。
現在は、「X ヒンジ」に値を入力していないので、「直方体」は、自由に回転できる状態です。
ゲーム内で、「モノ」がぶつかったり、キャラクターを操作するなどして力が加わると、「X軸」を基準に、「直方体」が回るはずです。
「X・Y・Z ヒンジ」と「カウンター」を使った回転
ここで、「定数ノードン」と「カウンターノードン」を呼び出して、「直方体」が自動的に回るように手を加えます。
「定数」を、「カウンター」の「増やす」に接続。
「カウンター」の出力を、「X ヒンジ」の入力ポートに繋げます。
これで、「X ヒンジ」に入力される値が、増え続けるようになりました。
ゲーム内で確認すると、「直方体」が「球」を中心に回転するようになっているはずです。
「直方体」を逆に回したい時は、「定数」に負の値を設定するか、「定数」を「カウンター」の「減らす」に繋ぎます。
今回は、連結の起点として「球」を用いましたが、「直方体」や「円柱」の他、「オシャレなモノ」などを使用しても問題ありません。
また、連結した「モノ」を、時計の針のように、端を固定して回したい場合は、「れんけつ面」の設定が重要になります。
上の例の場合、「直方体」の連結面を「自分:Y- 連結先:中央」に設定すると、「直方体」の端が「球」の中心に接した状態で回転します。
基準となる軸や「モノ」の形状に合わせて、設定を変える必要があります。
「ヒンジの回転きじゅん」で回転する方向の覚え方
「ヒンジれんけつ」を使用する場合、「ヒンジの回転きじゅん」に慣れておかないと、思ったように「モノ」を動かすことができません。
連結した「モノ」がどの方向に回転するか、左手を使って覚える方法があります。
まず、左手の親指と人差し指で、アルファベットの「L」の形を作ります。
「カメラ」の位置は、自分の目と同じ場所と仮定します。
移動基準「X」の回転
左手の親指を「右」に向けて、「X軸」に見立てます。
その際、人差し指は、「上」に向けます。
親指を軸にした時、人差し指が曲がる方向へ回転します。
移動基準「Y」の回転
左手の親指を「上」に向けて、「Y軸」に見立てます。
その際、人差し指は、「前」に向けます。
親指を軸にした時、人差し指が曲がる方向へ回転します。
移動基準「Z」の回転
左手の親指を「前」に向けて、「Z軸」に見立てます。
その際、人差し指は、「下」に向けます。
親指を軸にした時、人差し指が曲がる方向へ回転します。
「X・Y・Z ヒンジ」を使用する際の注意点
「ヒンジれんけつ」の仕組みとして、値を入力すると、上下のポートに繋いだ両方の「モノ」に力が作用します。
連結した「モノ」の「ふるまい・動く」が、両方ともオンになっていると、それぞれの「モノ」が動いてしまうため、期待した動作にならないかもしれません。
下ポートに連結した「モノ」を起点用に固定するのが、ヒンジ連結の基本的な使い方になります。
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